【レポート】Life Hack Camp Vol.11「みんなの広報活動」

こんにちは!山陰PD研の岡村です。
2025年9月20日(土)にLife Hack Camp Vol.11「みんなの広報活動」を開催しました。
簡単ではありますがイベントの様子や感じたことをレポートとしてまとめましたので、ティーブレイクのお供にでも読んでいただけると嬉しいです。
まずは、
今年もなんとか無事開催することができました!
ご参加いただいた皆さん、登壇者のみなさん、ありがとうございました!
昨年に引き続き鳥取県米子(よなご)市の米子コンベンションセンター(BIGSHIP)にて開催し、トータル14名の参加となりました。
当日のXのまとめ
参加者のみなさんがXにポストされた内容をまとめましたので併せて御覧ください。

それでは Life Hack Camp Vol.11 各セッションを振り返ってみましょう!
LTセッション1:「広報を支えるエンジニアの裏側」

村林さんのセッションでは、エンジニアの観点から広報活動への貢献について語られました。
初の登壇&トップバッターという緊張もありつつ、一見すると広報とのつながりは薄いように感じるエンジニアという立場での登壇なので非常に興味深い内容でした。
直接的な情報発信に関わるわけではなありませんが、広報活動に大切な情報発信、とりわけWebサービスを活用した情報発信が当たり前となっている昨今ですが、そういったサービスを安定して稼働させ続けるという形で広報活動を支援している。というお話でした。
どれだけ素敵なコンテンツを作っても、基盤となるサービスが不安定ではユーザへ情報は届きませんし、結果的に広報活動を行う顧客の信頼を損なってしまいます。サービスの安定稼働という技術的な貢献が、広報活動の土台を支えているという、多角的な視点を得ることができました。初っ端から面白いお話を聞けました。
セッション2「ディレクターが考える広報活動で重要なこと」

吉田さんによるセッションでは、日常業務で培われる思考法と広報活動の関連性が示されました。
普段ディレクターとして顧客への提案活動をおこなっているなかで「なぜ自社が選ばれるべきか」を常に客観的に分析し、言語化するプロセスは、そのまま企業の強みを社会に伝える広報活動に応用できるという内容でした。
自社にとっては「当たり前」のことでも、社外の視点に立ってその価値を問い直すことの重要性を説かれ、普段の業務で培ったスキルが、広報という形で会社全体に貢献できることに気づかされた体験談でした。
その中で特に私も参加者のみなさんも目を引いたのが吉田さんがお仕事で作成されたドキュメント。
これは、お客様への提案や打ち合わせに向けて自身の理解や提案するために考えたことが言語化されたボリューム満点のものでした。
中身を吟味する前にパット見ただけで「こんなに考えているんだ」&「それを言語化できるんだ」という驚愕。ぜひ別の機会に吉田さんの思考方法についてお話を聞いてみたいと思いました。
LTセッション3「ぜんぶ、広報だった。」

荻野さんのセッションは、制作者の視点から広報の役割を捉え直すものでした。
Webサイトの文章作成やデザインといったクリエイティブ業務は、企業の“顔”として社会との最初の接点を創出する、広報活動そのものであると述べられました。そのため、制作者一人ひとりが「社会からどう見られるか」という広報的な視点を持つことで、制作物の価値をさらに高めることができるという話がありました。
そのためには、クリエイターはものを作ることだけでなく、顧客の事業を知ること。中にはいって実際に体験したり関わる方と会話を重ねてその事業の広報を「自分ごと」にすることだということでした。
デザインやエンジニアリングのテクニックの前に大切なことだなと気付かされました。
専門部署だけでなく、すべての作り手が「広報担当」としての意識を持つことの重要性を再認識させられた切所でした。
また、さすが荻野さん!と思わせるトークの構成で最後のオチでタイトルの伏線回収を行う素晴らしいセッションでした。登壇する人にとってもとても参考になる内容でした。
メインセッション1
「中小事業者こそ積極的に取り組みたい広報活動」

神森さんのセッションは、「広報」の本質を改めて理解できる内容でした。
これから広報に力を入れていくぞ!と考えている方はもちろんですが、これまでも広報活動に関わっていた方にも改めて知ってほしい、考えてほしい。そんな内容でした。
その中で神森さんは「広報とは、自社が直接的に製品やサービスを宣伝するのではなく、メディアのような第三者から客観的な評価として語ってもらうための活動である」と定義されました。
広告が費用をかけて直接的なアピールを行うのに対し、広報は社会との信頼関係を構築することが目的であり、そのために自社の主張だけでなく、「社会からどう受け止められるか」「どのように語られたいか」を戦略的に設計することが非常に重要であると述べられました。
また直前まで入れるか悩まれていたという某社の新商品発表時の広報の例は非常にわかりやすく、一消費者だとエンタメとして楽しむものを「広報活動(中の人)」目線で考えると色々な発見と「これはすごいな」と感じる部分もあり、それだけで一つのイベントができそうと感じました。
また、自社の広報活動の一つでもあるポッドキャスト番組「GENECHAT(ジェネチャット)」のシーズン2決定のお話も嬉しいサプライズでした。
テーマでも謳っているように、中小事業者や地方の企業こそ、積極的に「攻めの広報」を実践すべきだという提言が印象的でした。
メインセッション2
「「広報」を何であると捉えるか?でクリエイターの仕事は変わる」

名村さんのセッションでは、ご自身の具体的な経験に基づいた、実践的な広報活動について語られました。
神森さんのセッションを概論とするならば、名村さんのセッションは実践といった感じです。
2つのセッションをセットで聴くことで体系的に学ぶことができると感じました。
(面白いのはお二人は事前にお互いの内容を話したり打ち合わせもしていないにも関わらず、その内容はお互いを補完し合っている。そんな内容でした。これはお二人のこれまでお付き合いや、そこで共有してきた経験や仕事の話などから自然と生まれた結果なのだと思います)
本題に戻りまして、2025年9月13日に名村さんご自身が主催し開催された「Web Creator Podcast day 2025」を題材にそこで行った広報活動やその狙いなど解説含め紹介していただきました。
広報活動は単発の施策で完結するものではなく、SNSでの丁寧なコミュニケーションやイベントでの告知といった、日々の地道な活動の積み重ねが、少しずつ認知を拡大し、最終的に大きな成果へと結びつく、という内容でした。
そう考えると、名村さんがこれまで約5年間続けているポッドキャスト番組「Webディレクションやってますラジオ」も広報の一環として作用していて、効果に結びつけるには途切れること無く続けてきた。というのがあるのだと思います。
個人的には「やれないことはない。だって、僕も初めてのことだっただもん」というのは刺さりました。そう、「やろうと思う」ことと「実際にやる」は全く違うんですよね。
日々の着実な努力がブランドを育てるということを実例をもって示され、広報活動における継続性の重要性を深く理解できるセッションでした。
さいごに
全体を通して5名のスピーカーの皆さんのお話に共通することとして「広報を自分ごとにする」ということでした。これはどのセッションでも触れられていて、今回のテーマの一つの解のような、広報を語るうえで背骨のようなものだと感じました。
登壇者のみなさま、素晴らしい内容をありがとうございました。
今回、主催者側の反省点(毎度たくさんありますが)としては、僕達自身、今回のイベントに向けた広報活動がどれだけできていたかな?ということでした。今回の内容は多くの方に関係しそうで何かしら気づきが得られるものでしたが、もっと多くの方に参加してもらえるイベント・コミュニティ活動にしていくにはどうすればよいのか、たくさんのヒントが得られました。
次のイベントに向けて新たにエネルギーを注入して頂いた気がします。
参加いただいたみなさん、登壇者んおみなさん、スタッフのみなさん、本当にお疲れさまでした。
ありがとうございました!